四国新幹線個人的構想

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昨夜(2022年1月30日)、突如としてTwitterのトレンド上に「四国新幹線」が上がりました。発端についてとやかく言うつもりは無いのですが、自分の中でも四国新幹線を作るならどうなるかというのも考えるきっかけになったので、Webサイト「空想鉄道」上で線を引いてみました。

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新幹線の役割

そもそも四国に新幹線は必要なのかという議論がありますが、必要だと思います。特に地方内移動の面においてです。この場合で言うと、四国地方内の移動ですね。県内の都市間移動は在来線特急でも十分かもしれませんが、会社の地方支社や協会の地方支部のある高松や松山へ高知県内・徳島県内から行くことを考えると、できる限りの時間短縮が望まれるでしょう。東京と名古屋が40分で結ばれることを考えればなおさらです。というより、高松から松山へ行くのに2時間半かかっていては、これは地方内移動にかける時間ではありません。東京から金沢まで行ける時間、つまり地方間移動にかける時間です。観光需要ではなくビジネス目的のために、県庁所在地間を直結させるために、四国内の新幹線が必要になってきます。

ルート選定について

基本的には現在考えられている、法令上の四国新幹線+四国横断新幹線の形を踏襲します。しかし、岡山ルートを作ってしまうと、将来的な大阪直結が難しくなってきます。そのため、四国島内先行整備を目指します。当面の間は、対本州ルートはマリンライナー乗り継ぎ(あるいは徳島から高速バス)となりますが、あくまで四国島内の利便性向上を目的とします。これで機運を高めて大阪直結へ期待を持たせる作戦です(北海道新幹線の反省を活かす意味もありますし、新八代以南から造った九州新幹線を参考にしてるのもあります)。

Ⅰ期整備(徳島~松山+高知)

停車駅は徳島・板野・三本松・栗林新高松(現:栗林)・坂出・四国中央(現:伊予三島)・伊予西条・松山および四国中央・土佐さめうら・高知です。このうち徳島板野間は単線130km/hとし、板野松山間は複線フル規格とします。四国中央高知間はフル規格ですが、単線でも構わないとします。

徳島乗り入れと整備方式について

四国新幹線のルート上、淡路島方面へ抜けるとすると徳島はルートから外れてしまいます。しかし、徳島駅を通らず、手前で路線を止めてしまうのでは意味がありません。そのため、板野で分岐させる方式を取り、そこから徳島駅までは在来線規格で整備します。これはミニ新幹線という意味ではありません。特別に車両を用意するとなると運用上の制約が大きくなるので、あくまで博多南線ガーラ湯沢線のようなイメージです。最終的には佐古と徳島の間の単線並列を片方剥がして、改良したうえで徳島駅乗り入れを実現させるのが良いかと思います。徳島でスイッチバックはさせません。将来的な大阪方面への延伸を考えても、ここに限っては高速バスと棲み分けることを考えてもいいと思います。北海道新幹線も、新函館北斗から函館駅までこの形で乗り入れさせるべきだと考えます。札幌と函館を直結させなければ意味はありません。

高松駅の扱いについて

新幹線の新高松駅は、在来線の高松駅ではなく高徳線栗林駅に置くのがベターでしょう。高松市役所も香川県庁も、高松駅からと栗林駅からでは大して差はありません。そして、栗林の名を残しながらも対外的に高松であることを認知させるため、駅名は「栗林新高松」とします。

宇多津ではなく坂出

四国横断新幹線は岡山から来て高知へ抜けるため、駅は宇多津に置かれる予定だと思いますが、今回岡山ルートを建設しないため、坂出駅に乗り入れることとします。そして、マリンライナーとの相互乗り換えを考慮します。岡山高松間はマリンライナーによる高速高頻度運転での都市間輸送をこのまま維持し、新幹線とのリレー役としてうずしおやしおかぜ、南風を補完します。この部分を変更しています。

高知方面

高知方面(南四国新幹線)は、四国中央から高知までほぼ直線ルートとし、単線整備の可能性も考え、交換用の途中駅を設けます。場所としては土佐町に置き、道の駅と併設させます。駅名も道の駅と同じとします。道の駅は既に駐車場が整備されているため、パークアンドライドとしての活用も容易で、業務委託も可能だと考えられます。ちなみに伊予三島駅東海道新幹線三島駅があるため、四国中央駅に改称することを考えます。

単線か複線か問題

今回は、四国新幹線のメインルートとなる板野松山間を複線フル規格とし、それ以外は単線も可としました。これは、最終的に大阪と九州を結ぶ迂回路となることを期待しているからです。東海道新幹線に対する北陸新幹線をイメージするなら、四国新幹線も複線である必要があります。一方、盲腸線となる南四国新幹線は距離も短いため単線でも良いこととします。

在来線との関係

高徳線予讃線、それに土讃線並行在来線として扱われるでしょう。しかし高徳線徳島県内が短いことと鳴門線があるため、分離されないことも考えられます。しかしそうなると土讃線徳島県区間も扱いが難しくなります。経営分離されるとしたら多度津伊予西条間だけとなるかもしれません。そして、松山での宇和海、高知でのあしずりとの連絡が重要になってきます。県内の都市間はあくまで在来線の役割、県境をまたぐような地域内移動は新幹線というような棲み分けができるようにするのが、交通政策上重要だと考えます。

 

Ⅱ期整備(大阪~徳島)

いよいよ大阪への直結です。停車駅は新大阪・天王寺・堺中央・関西空港口(りんくうタウン)・新和歌山・洲本・福良・鳴門・板野で、ここからⅠ期区間に乗り入れます。当然ですが全線複線フル規格です。

大阪府

新大阪駅北陸新幹線と共用とします。新大阪・天王寺・堺中央と駅間が近いですが、天王寺駅は奈良方面との接続を考え、品川や上野のような立ち位置で、堺中央は政令指定都市なので停車駅とします(南海堺東駅に併設)。個人的には東海道新幹線武蔵小杉駅川崎市)も作っていいと思ってます。これはリニア開通後の話ですが。

そして、関西空港へは乗り入れず、りんくうタウン駅に併設させる形で関西空港口駅を置きます。コストと速達性の都合ですが、これだけでもかなり便利になると思います。ちなみに在来線の駅名は変えないので、正式名称を「関西空港口(りんくうタウン)駅」とします。

新和歌山駅について

和歌山県も少しかすめるので駅を作りますが、今回は南海の和歌山大学前駅に併設することとしました。和歌山市街へのアクセスも考慮しているのと、既にイオンモールがあるためパークアンドライドも容易であるからです。他の候補地としては阪和線紀伊駅か六十谷駅がありますが、ちょっと遠回りになるということと、また南海加太駅はトンネル至近のため駅を置きにくいと思いました。

淡路島と鳴門海峡について

一応洲本と福良の2駅を置きましたが、片方だけでいいかもしれません。何しろ淡路島は兵庫県なので、考えるべきアクセス先は大阪より神戸です。そこは高速バスに譲るというのもあり、Ⅰ期区間大鳴門橋を加えませんでした。鳴門駅板野駅も含めて駅間が短い気もしますが、淡路島内に鉄軌道が無いことを考えると、淡路交通の両端でもあった2か所に駅を置くこととしました。ここは在来線もないので、鳴門駅から新和歌山駅までも含めて特定特急券区間としたいです。

徳島駅はスルー

先ほども述べましたが、徳島駅への迂回やスイッチバックは行わず、板野から松山方面へ抜けます。重要なのは大阪と高松や松山、徳島と高松や松山なので、無理して高速バスのパイは奪いません。先ほども言いましたが函館だってそうですよ。函館と札幌が大事なのであって、東京と函館は乗り換えでも良いわけですから。

 

Ⅲ期整備(松山~大分~小倉)

最後は九州につなげます。停車駅は松山・伊予大洲・伊方・大分と、東九州新幹線区間となる大分・別府温泉・中津・小倉です。

正直、松山から大分までは単線でも良いと思っています。山陽新幹線との代替ルートという意味ももちろんありますが、ほとんどは松山終着となる可能性が高いので。ただ、豊予海峡の駅間を考えたら結局複線が安心な気もします。ちなみに伊方駅の位置は伊予大洲との距離も考えた結果、原発に近い道の駅と併設にしました。需要もありそうですし。

東九州新幹線区間についても補足すると、別府温泉駅は在来線の別府駅とは離れ、温泉地寄りとしましたが、温泉が建設に影響が出ないか不安です。東九州新幹線自体は宮崎や鹿児島まで延びている前提ですが九州横断新幹線については考えていません。これはあくまで九州島内では対福岡が重要だと思っているからです。

 

運用について

Ⅰ期開業時点では、徳島(高松)⇔松山系統と徳島(高松)⇔高知系統の2つでシンプルだと思いますが、Ⅱ期開業以降は新大阪or徳島と松山(九州)or高知で計4系統できます。メインは新大阪⇔松山なので、対する徳島⇔高知を運転しつつ、残りの2系統も合間を縫って走らせるのが良いかと思います。現行の特急の名前を踏襲すると、新大阪⇔松山が「うずしお」(鳴門海峡を通るため)、徳島⇔松山が「しおかぜ」(徳島まで延長する形で)だとして、南風は漢字なのと大和言葉じゃないという点、しまんとは四万十まで行かないのでどうしようと思いますね。

新大阪乗り入れ系統は8両編成、四国島内列車は6両編成という運用だとちょうどいいと思います。

 

ということで長々しい妄想ブログは終わりです。四国は2018年冬に全線乗りつぶしをしたので、良かったらぜひ見てください。